懐かしい森(4)。

カウンターからは広い厨房が見渡せるので面白かった。

奥でがんがん鰻を焼いている。その手前でその焼いた鰻を調理している。
これが、関東でしか鰻を食ったことのない僕には衝撃的でね。
だってさぁ、せっかく１本きれいに焼けた鰻をだな、２センチ幅くらいに
だんだんだん、と惜しげもなく切っちゃうんだぜ？
うわもったいねー１本で食わせろぉ、と正直思ってしまったさ(^^;;。
（注：高いがちゃんと一本焼きもメニューにあります。）

ガイドブックによると、
少量しか手に入らなかった鰻をお客さんに均等にわける為に、
細かく切ってご飯に混ぜたのが始まりなんだそうだ。
鰻を切るまな板は、数限りない鰻を刻んだ足跡なんでしょう、
その中央が大きく月形にすり減っていた。

おっほっほ。僕のが来たよ来たよ♪

まずはきっちり写真を撮って（笑）、と。
いっただっきま～す♪

鰻を１個、ちょっと味見でつまんでみる。
ん～しあわせだ～。

櫃まぶしには正当な食い方っちゅうのがありまして。
お櫃に入った鰻丼状態のご飯をまずわしわしとしゃもじでかき混ぜちゃう。
（でもにしかたはカレーも混ぜて食わないやつなので少しずつ：笑）
それから、

１杯目はそのまんま鰻めしを楽しむ。
２杯目は薬味（こちらではアサツキ、わさび、きざみのり）でいただく。
３杯目はお茶漬けにしてさらさらさらっといただく。

と正当櫃まぶしの食い方は一度に３通りの食い方を楽しめるというわけです。

白焼きではわさび醤油で食べるってやるけど、
たれの味とわさびってのも
これ初めて食うが、いやぁんまいね～。

またあさつきがさっぱりとして、
２杯目にしてこれがカッパカッパといけますね～。

いやぁこりゃいいわ～。

普段山椒でしか鰻を食べてない関東人にしかたにこれはかなり新鮮であった。
今後、くせになりそうな気がする。

そして３杯目、茶碗に鰻飯を入れ、
薬味をのせて、そこにだし汁をどーっとかけて
さらさらさらっと....

っ、かぁ～～っ。
これ旨い旨い旨い旨い。

鰻って脂っぽいから飽きるものなのに、エンディングへ向かってだんだんと
さっぱり系に移っていくこの演出。名古屋人、えらし。

たぶんよっぽど幸せそうな顔していたのだと思う。店員さんに
「おいしかったですか？」とお茶飲んでる時話しかけられてしまったよ（笑）

ただ欲をいえば最後の茶漬けは番茶かなんかでいただきたかった。
というのも、たぶんきもすいなんだけど一緒に添えられていて、
その汁と同じモノを急須にいれて出されたので、お吸い物を飽きてしまったのだ(^^;;

まぁでもそれを差し引いても充分想像以上で、満足満足。